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| 三浦半島・油壺(あぶらつぼ)。 三浦一族最期の地として知られる油壺湾は、 今やたくさんのヨットが体を休める、静かなエリアとして知られている。 その湾を見下ろす位置にあるのが、『静観荘(せいかんそう)』。 この地で40年の歴史を誇る老舗は、 知る人ぞ知る、口コミで噂が広がってきた宿だった。 広い風呂にゆったりと浸かり、湯上りに油壺の夕景を堪能したら、 キトキトの魚たちが姿をあらわす・・・。 個室でゆっくりと過ごす、隠れ家の休日。 三浦半島の海の恵みをたっぷりと愉しむのが、この宿の魅力なのだ。 |
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| 「お客様の顔を見てからつくりはじめます。前に来たことのある方には、同じメニューは出さないんですよ」 女将さんが記録し続ける膨大なメモ・・・。こんな、リピーターへの細やかな心配りが、静観荘の人気の秘密かもしれない。 三浦半島東海岸、金田漁港の網元から毎日直接仕入れる海の幸を、客に合わせて調理していくのだ。 |
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テーブルには、海のものしか並ばない。 「コテコテしないように、シンプルにお出しするように心がけています。それに、一匹まるごと出すんです。魚の本当のおいしさを知ってほしいんですよね」 その言葉の通り、自慢料理はまるごと一匹、活き伊勢海老だった。 地物の伊勢海老が、しかも一人一匹つくのだ。 |
| 「天然モノは、養殖モノと甘みが全然違います」という伊勢海老。 透き通った新鮮な身を口に含むと、ぷりぷりの食感が楽しい。そして噛んでいくと、中からさわやかな甘みがふわっと飛び出してくるのだ。 さらに、全ての刺身に付け合わされている海草も天然。しょうゆをつけていただくと、パリパリとした食感がいい。使いまわしなんて絶対にしませんよ、と女将さんは笑う。 |
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“一匹を丸ごと使う”というこの宿のポリシーは徹底している。ここで出てきた伊勢海老が、後でアラ汁として出てきたのだ。 このアラ汁、各部屋ごとに出された刺身の残りで、それぞれ別鍋で作るのだという。 全ての部屋で違うお椀を実現してしまう心遣い。 もちろん、これは朝食でも同じ。宿泊すれば、朝ごはんが楽しみになるはずだ。 |
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| 今回の取材では、自慢料理だけではもったいないと、昼間の風呂つき7000円コース(DATA参照)を自腹取材したのだが、女将さんの言うとおり、どれも素材の良さを生かした、シンプルな一品が目白押し。 しかも、すごい品数だ。魚好きをうならせる、海鮮フルコース。他ではめったに見られないボリュームだろう。 |
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| メトイカ | カリガネイガイ | アジのなめろう |
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| イシダイのお造り | メバルのホイル焼き | テングサでつくった豆腐 |
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| タチウオのさんが焼き | イサキの塩焼き | イワシのづけ |
| クワの実をつけた食前酒からコースはスタートし、次から次へと魚が運ばれてくる。 名前の通りメトっとした食感と甘みがいいメトイカ、湯引きした皮とコリコリした生き胆がうれしいイシダイ、天然のテングサから作った、ゴマ風味が香ばしい豆腐、タチウオを皮ごとたたいて味噌やネギと合わせて焼いたさんが焼き・・・。 全てが、文句なくうまい。 |
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しかも、このメニューは、全てその都度、部屋に運ばれてくる。 「品数が多いんですが、最初から全部並んでいないので女性の方でもペロっと食べられます。途中で飽きないように、口がしつこくならないように考えてお出ししているんですよ」 板場を取り仕切るのはご主人。長年のキャリアで魚の活かし方やアレンジに精通しているからこそ、こういったバリエーションに富んだメニューが実現できるのだ。 |
| そしてここで紹介したメニューは、もちろん、いつも同じわけではない。その日の仕入れによって変わっていく海の幸。それを目当てに通うと、いつしか魚通になっているかもしれない。 | |
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| 『静観荘』の客室は全部で6室。全てが離れになっていて、食事も部屋でゆったりととることができる。 部屋に入ると、中は広々として清潔。 そして窓を開けると、目の前には油壺湾が広がっていた。ぷかぷかと浮かぶヨットの群れを部屋から眺められるのだ。 そのヨットのオーナーたちがこの宿をよく利用しているのだという。 |
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「レース艇なんかは早朝に出て行ったりしますからね、だからそれぞれ独立した離れにしたんです。朝食も、部屋ごとに時間が違ったりします」 部屋は、家族がじゅうぶんに泊まれる広さ。しかも、詰め込むことはしない。 例えば2家族で来たら、それぞれ1部屋ずつ使い、さらにもう1部屋を食事だけのスペースとして使うことも可能だ。 |
| そして、周囲はとっても静か。 まるで鏡面のようにしっとりと落ち着いた油壺湾、反対側には小網代の森が広がる。 宿の前にある道路も比較的交通量が少ないので、夜はとっても静かで、夏は風がさぞかし気持ちいいだろう。 さらに、窓が西側に面しているので、油壺湾に輝く夕陽も堪能できるに違いない。 |
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さて、この宿で忘れてはならないのが、風呂。 到着したら、まずは男女1つずつある風呂にゆったり浸かって、食事ができるのを待とう。 しかも部屋ごとに貸しきり可能。もちろん、タオルと浴衣は部屋に備え付け。 家族やグループで、たっぷりと旅の疲れを癒してから、海鮮を堪能したい。 |
| 湯船は、十和田石。余裕で5、6人は入ることができる、たっぷりのお湯だ。 ジャグジーがシューシューと噴き出す、ちょうどいい温度のお風呂に思わずほっとため息が出てしまう。 そして、ふと大きな窓の外を見ると、たくさんの花が咲いていた。 聞けば、風呂の外側には、50鉢もの季節の鉢植えが置いてあるのだという。 |
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それどころか、宿の敷地には全部で400もの花の鉢植えがあるのだという。その全てがご主人の選定。季節ごとに色やバランスを考え、配置しているというのだ。 こういった細やかな心配りやセンスが、料理に生きていることは言うまでもないことだろう。 そんな花を見ながら入る風呂は最高だ。しかも、この後にあの海鮮料理が待っているのだから、こんな楽しい時間はないのだ。 |
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| 『静観荘』は、南の入り江ウォークで紹介したルートの、後半部分の道沿いにある。 ここに泊まったら、ぜひ油壺湾から荒井浜、そして胴網海岸へと散歩をしてみたい。 静寂が支配する油壺湾、きれいな砂浜の広がる荒井浜、そして岩場の続く道・・・。 このルートは、三浦半島の良さが凝縮されたエリアといっても過言ではないかもしれない。 |
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夏なら、海岸でバーベキューや海水浴を楽しむことができるし、ぐるっと回って京急油壺マリンパークに立ち寄ってもいい。 それに歴史の好きな人は、三浦氏の足跡をたどって歩いてみたい。 静観荘を出発して油壺〜荒井浜〜小網代湾を通って宿に戻ってくるのに、ゆっくり歩いて1時間ほど。ちょうどいい散歩コースだ。 |
| 特に、静観荘から徒歩20分ほどで着く荒井浜の夕陽は絶品。富士山をシルエットにした雄大な太陽は、ぜひとも見ておきたい景色だ。 さらに、荒井浜からは城ヶ島行きの船が出ているのも便利。 1泊2日なら、1日城ヶ島ツアーを敢行してもおもしろいだろう。 |
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| 今までどのメディアにも登場してこなかった静観荘。 そう、ここは、口コミで人気を呼んでいる宿なのだ。 「泊まった人が、みなさん“人に教えたくない”っておっしゃるんですよ」と女将さんは笑う。静観荘は、知る人ぞ知る、三浦半島の隠れ家だったのだ。 今回、取材には友人たちと押しかけたのだが、全員が一発で気に入ってしまった。 |
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| 「予約が殺到する前に、夏の宿泊、お願いします」─。取材の最後には、この言葉が出ていた。 年に何回も訪れるリピーターがたくさんいるというこの宿。きっと自分もそうなるんだろうな、という感じがする。 魚と自然を堪能できるから、ぜひ三浦半島に住んでいる人にもすすめたい宿だ。 しかし、やっぱり本心は、“教えたくない”・・・。 「お泊りナビ!」への参加を感謝しながらも、そんなジレンマがあるのが、正直なところなのだ。 |
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味な宿 静観荘 〒238-0225 三浦市三崎町小網代971 [地図] TEL: 046-881-2288 ※毎週月曜日定休 |
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【料金】 ●宿泊・・・1泊2食:12000円(年間変わらず・お一人・税別) ↑特典あり。下記参照 ●昼の料理コース・・・5000円コースと7000円コースあり (仕入れ状況によって5000円コースはない場合があり。どちらも入浴つき) ↑特典あり。下記参照 【チェックイン・アウト】 IN/ 15:00 OUT/ 10:00 【交通】 ○電車・・・京浜急行・三崎口駅からバス『油壺』行きで約15分(シーボニアバス停下車、徒歩3分) ○車・・・横浜横須賀道路・衣笠インターから三浦縦貫道路で林へ。国道134号線に入り『引橋』交差点を越え、『油壺入口』を右折後、3つ目の信号を左折して約100m左側 |
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予約時に「『三浦半島へ行こう!』を見て予約しました!」と言うと・・・ ●宿泊→1000円割引! ●昼の料理5000円コース→ワンドリンクサービス! ●昼の料理7000円コース→通常2時間を3時間に! 上のサービスは有効期限なし。必ず予約時に言ってください) |
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